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蜂は少し考えてから答えました。
「そりゃあ行けるさ。」
「蜂さんはすごいな。」
蛙はさらにこう聞きました。
「じゃあお月様までは?」
蜂はまた少し考えてから答えました。
「それは流石の僕でも行けないよ。」
「僕はお月様に触れるよ。」
蛙がこんなことを言ったので蜂は驚きました。
「嘘はいけないよ。井戸から出られないのに、お月様に触れる訳がない。」
「嘘じゃないよ。見せてあげるから7日後の夜になったらまた来てよ。」
「よーしわかった。見に来るよ。」
7日後の晩、満月の夜に蜂は蛙のいる井戸にやって来ました。
「蛙さん見せてご覧よ。」
蜂は蛙を急かしました。蛙はのんびりと泳いでいます。
「蛙さん早く。」
「わかったわかった。」
そう言うと蛙は井戸に浮かんだ一枚の葉っぱの上にぴょんと飛び乗りました。
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