2/9
前へ
/9ページ
次へ
「我の名は、ゴエーモン・エンマ・ストーンリバー。」 「いや誰やねん」 突っ込みたいところはたくさんある、というか、突っ込みが追い付かない。 面食らった僕がとっさに言ったのは、「いや誰やねん」だった。 ちなみに、彼、ごえーもんえんますとーんりばー(?)の声は、すごくイケボだった。 ついていけなくなった僕は、不思議そうな顔をしていたのだろう。 彼は、もう一度言った。 「我の名は、ゴエーモン・エンマ・ストーンリb」 「いや、名前は分かったから…。」 なんなのだこれは。 RPGの一種だろうか。 ていうか、この人の名前に、石川五右衛門入っていないか?? とにかく面食らった僕は、だらしなく口を開けて、ポカーンとした。 「宮下健太よ…。そなたは死んだ。」 「なんですかそれ、新手のいじめですか?」 僕が、死んだ? いったい何を言っているんだ、ゴエーモン・エンマ・ストーンリバー(以下ゴエーモン)は。 ゴエーモンは静かに口を開く。 「我は第46代、閻魔大王だ。」 閉口だ。 頭がおかしいのだろうか、この人は…。 「我ら、閻魔一族は、ひとつの代で約1億年は大王を務める。」 「長生きやなぁ。」 僕はもう変なところに感心していた。 「んじゃ、本題だけど…。宮下健太、地獄行ってね~☆」 「いやです」 僕は即答した。
/9ページ

最初のコメントを投稿しよう!

12人が本棚に入れています
本棚に追加