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「締め付けるのはいいですけど、今からそんなのではもちませんよ?」
いつまで続くのか。突き抜ける感触がおさまらないのに、どうやって自分をおさえればいいのかわからない。
毎日のように日替わりでさまざまな快楽を植えつけられてきた身体は、彼らの行為を受け入れこそはすれ、拒否するすべを知らなかった。
「止めてあげられませんけど、逃がしもしませんから覚悟しておいて下さいね」
真上から向けられる笑顔はあまりにも綺麗で、赤くなった顔のままうなずくこともできずに優羽は戒の情欲に答えていく。
「もぅヤダッへん…な…変になッ?!」
「変になっていいんですよ?」
「ヤッァアぁ戒ッかいっ───」
さらに動きをました戒の律動に、優羽の中がきつく締まってそれに答える。生き物のようにうごめく体内で、膨張したそれに優羽の奇声が重なった。
「───ッアァァッァァァ」
白濁とした液体が最奥の部屋に注がれていく。生温かい戒の精液が優羽の内部に染みわたっていく。
「戒…か…いっ~…ッく~」
泣きながら荒く呼吸を吐き出す優羽は、あれだけ動いても息ひとつ乱さない戒を不思議そうに見上げていた。
その視線に気づいた戒は、優羽の額にキスを落としながら嬉しそうに笑う。
「身体に力、入りませんか?」
優羽は素直に顔を赤くして、戒から視線をそらすことで肯定の意味を伝えた。
「優羽は可愛いですね」
一向に収まる気配のない戒のモノに、優羽は赤い顔のまま反応する。
ジッと見つめられると、変な緊張感が込み上げてきて、どんどん恥ずかしくなる気持ちが止まらない。ドキドキと心臓が太鼓を叩くように激しくなってくる。
まだ終わらない。
行為の貪欲さに残念がるどころか、期待していることを繋がったままの戒には手に取るようにバレているに違いない。
「ッあっ…あっ…ッン」
注いだ液体をかき混ぜるように、ゆっくりと動き始めた戒の下で、優羽は快楽を味わうように目を閉じる。
「気持ちいいですね」
「ンッぁ…う…ンッ…うん」
髪をすいてくる戒の手つきが妙に優しかった。
首も胸も足も腰も全てに触れる手が心地よく緊張を溶かしていく。
「それにしても遅いですね」
「ンッあ…っな…なに?」
吐息をこぼして感じ始めていた優羽は、閉じていた目を開けて戒を見つめた。
"また"戒の瞳が銀色に見える。
「か…ッ…い?」
見間違いじゃないかと伸ばした腕が、戒に捕らえられて頭の上で結ばれる。
抵抗なんて今さらしないのに、両手をそろえるように頭上で押さえつけてきた戒に、優羽の心がドクンっと鳴いた。
───クル
本能が反応した瞬間、それはしなるように体が感じていた。
「あっ…あっ…アアァッァ」
キモチイイ
待っていたのだと思えるほど、再び容赦なく足の付け根を叩いてきた戒自身に優羽の声が鳴く。
「あっ…ヒゥあッ…んッかイッ」
揺れる視界にたまらなく芯がうずいていた。
溢れ出てくる快楽をむさぼり尽くそうとしているのか、淫湿な匂いが充満して、脳の奥までドロドロと侵食してくる。
「ッアッ?!」
グイッとお尻から持ち上げるように腰を高く突いてきた戒に優羽の顔が苦しそうに歪んだ。
「いいですよね?」
顔をゆがめた優羽を見下ろす戒が、腰を深く落ち着けながら宣告する。
停止しているはずなのに、内部を蠢(ウゴメ)くソレはビクビクと動いていた。
「優羽は誰にも渡しません」
「ッ…ん…~っ…はぁっンッ」
「今は、わたしだけのものです」
口内を凌辱してくる舌に、息苦しさと欲情があおられる。
「そんな顔したってダメですよ」
意地悪く笑う戒に捕まれた乳房が、心臓を鷲掴まれたかと錯覚をおこしたみたいだった。
戒につかまれた胸の下にある自分の鼓動が、ドキドキとうるさく脈打っている。
「今、自分がどんな顔をしているか知っていますか?」
知らない。
知りたくもない。
どうせヒドイ顔をしていると思う。
「教えてあげましょうか?」
わざとらしく律動を止めたまま、胸の突起を口に含むように囁いてくる戒に全身が熱く反応していた。
クスリと戒が吐息をこぼす。
「ッ?!」
「瞳を潤わせて、ほほを赤く染め、半開きの口で吐息をこぼし、甘い香りで男を誘う────」
呪文のように唱える戒の愛撫に、腰が自然と輪を描くように動いていた。それなのに、胸の先端上にある戒の視線がそらせない。
「────淫乱なメスイヌみたいですよ」
「やッアァアぁッアあっ」
敏感な突起に噛みついてきた戒の舌先に優羽の狂声が暴れる。
「いやぁアッ…っ~~…あっ」
吸って、転がし、引きずりだされて、擂(ス)り潰される。グルグルと描く輪にあわせて揺れる腰に、優羽は震えながら戒の背中に爪を立てた。
「ッあぁ…気持ちイッ…ぁ…戒」
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