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ッ、と、とにかく、理由を聞かなきゃ‥‥で、知らずに何かやっちゃったんなら、謝らなきゃ!
静かに急いでドアから出て廊下をキョロキョロすると。
小鳩君はもう図書館の外へ出てしまっている。
は~~~、
図書館内に入ってからまだ一時間と少し。
で、もう帰るのか。
有料なのに‥‥もったいなくない?
まぁ、私お金払ってないけど。
『貰ったチケット』って言ってたから、小鳩君も払ってないと思う。
それにしたってなぁ‥‥
図書館の建物の周りは広大な庭園になっていて、ここは入場料無しで楽しめるそう。
カフェやレストランもあるので、それら目当ての人も多そう。
小鳩君は‥‥いた!
‥‥あ、向こうも私に気付い‥‥え?
私を見る小鳩君の目が汚いものを見る様に細められる。
その目の冷たさが私の遠い記憶とリンクして‥‥
夏なのに。
暑いのに。
ゾクリと体の芯が冷え、鳥肌が立つ。
わたしはグッと奥歯を噛み締め、それに耐える。
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