続・勇敢なる冒険者たち

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 やっとのことで、開けた場所へと辿り着いた。  前方には、宮殿ともいうべき巨大なものが広がっている。そろそろと近づき触ってみれば、その外壁は意外にさらさらとして心地良かった。  警戒して周りの気配を探ってみたが、幸い敵の姿は感じられない。これは、お宝をどっさり手に入れられそうだ。たくさんの土産を持って帰ったら、ケイもアイもどんなに喜ぶことだろう。  ほくほくと想像を膨らませている間に。 「うわぁ。中は、もっとすごいよ」  一足先に内側へと身を押し込んだ相棒は、興奮気味に跳ねていた。  おそらく、その時だったのだ。  内壁が物凄い勢いで剥がれだしたのは。 「ぎゃあっ」という彼の悲鳴。 「おぉ、どうしたっ?!」  呼びかけたが、それきり反応はなかった。  嫌な予感がした。  崩れかけた内壁は泥状に怒涛の如く押し寄せて、忽ちの内に彼を完全に呑み込んでしまっていたのだ。 「おぉ!」  恐怖よりも、仲間の安否が気になった。 「今すぐ、助けるからなっ!!」  気が付けば私は、夢中で飛びこんでいた――
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