ポップコーン

1/1
12人が本棚に入れています
本棚に追加
/1ページ
 美しく輝くガスコンロの上で、香ばしいポップコーンが踊り始めた。  俺たちは熱狂する。  友人の佐藤と後藤、そして俺も、その魅惑的な香りに誘われ、ポップコーンを待ちわびていた。 「美味しそうな匂いだ」と佐藤が言った。  続けて、「ポップコーンが跳ねる様子を見るだけでも食欲をそそられる!」と後藤が叫ぶ。 「まるでダンスのようだな」と俺が加わった。  佐藤も後藤も俺も、熱々のポップコーンを食べる前から既に興奮がピークに達していた。 「ああ、ポップコーンの音色に魅了される」と佐藤が呟いた。  続けて、「ああ、もっと嗅いでみたい」と後藤も呟く。  俺は彼らの言葉に同意しながら、ポップコーンが跳ねるたびに感じる爽やかな風を楽しんでいた。  熱々のポップコーンが、ガスコンロの上で花火のように輝いている。  それから俺たちは、黙々とポップコーンの美味しさに酔いしれ、舌鼓を打った。 「最後の一粒は、誰が手にするのだろうか?」と佐藤が呟いた。 「おそらく、ポップコーンの精霊の意向により決まるのだろうな」と後藤が答えた。  しばらく黙り込んで、俺たちは最後の一粒を取り合う争いを繰り広げるかと思ったが、その時、天井から大量のポップコーンが降り出し、俺たちを笑いの渦に巻き込んだ。 「これで最後の一粒を取り合う必要はなくなったな。ポップコーンが降り注いでいるじゃないか」と俺が言った。  その言葉に、佐藤も後藤も頷いた。  パンッ、パンッ  ポップコーン、ポップコーン  「ああ!」  天井から降り注ぐポップコーンの雨を浴びながら、俺たちは幼少期に戻ったかのようにはしゃいだ。   
/1ページ

最初のコメントを投稿しよう!