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歴史
2333年。
高齢化、人口増加が社会現象となっていたのは今は昔。
今地球の人口は減少の一途を辿っている。
原因は天変地異。
突然世界が変わったその日、人類は為す術が無かった。
政府の機能がなくなり無秩序な世界。
追い打ちを掛けるかのようにさらに起こる災害。オゾン層の破壊、毒素の発生。
地球を痛めつける数々の出来事に先に音を上げたのは人類だった。
日ごとに減っていく人口にこれはいけない、と地下に潜ったのが今生き残っている人々だ。
世界各国の情勢など確認する余裕もなく生き残った百数名は争う余裕もなく協力しながら日々を必死に生きていた。
100年近くの年月の中で人々は賢くなることを強いられていた。
地下での食料の確保、毒素が蔓延する地上で短時間だけでも活動が出来るようにと防具の開発。
人類の進化とはすごいもので恐るべきスピードで知能が発達していった。
今では地下都市が作られてほぼ全員が研究をしながら過ごす日々。
ある日、衝撃が走る。
地上に設置していたカメラに球体の何かが着陸したのだ。
そして中からヒトの形をした何かが出てくる。
異星人か、宇宙人か。何をしに来たのか、助けに来たのか…?
様々な憶測が飛び交う中でただ一つ、より不安を高める現実。
そのヒト達が毒素が蔓延する地上で普通に歩いていることだった。
知能は分からずとも、少なくとも身体的に人類に勝っているそのヒト達に私たちが残された選択肢は降伏か共生の2つのみだった。
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