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4話
僕は今日彼女に恋をした。そして、僕の席の隣はまだ空いている。
僕は彼女が僕の席の隣になるのではないかとどきどきしていた。
彼女は優雅にこちらに向かって歩いてきた。距離がだんだんと近くなってくる。僕は心の中で『僕の席の隣に来い。』と祈っていた。
僕の願いが届いたのか彼女は僕の席の隣だった。僕は心の中で叫んで喜んだ。
彼女の名前は清水 凛香というらしい。席が隣になったので彼女から話しかけてくれたのだ。そこからの僕は早かった。彼女に猛アタックしていくのだった。
ある日は、先生に頼まれた荷物を持つのを手伝ってあげたり、またある日は一緒に帰ったり、またまたある日は一緒に遊びに行ったりした。
5月になり、清水さんとの仲をとても深まり休み時間も一緒に話すようになっていた。最近は、僕は清水さんと最近流行りの人気動画投稿者と昨日の動画の感想を話し合っている。
「飛鳥昨日の動画見た?昨日の動画も面白かったね。」
「そうだね。まさかあそこで勝つとは思わなかったよ。」と今日も動画の感想を話し合っていると清水さんは何かを思い出したのか黙り込んで、思い出したのだろうか慌てて僕に話しかけてきた。
「あっ。そうだ。私あの投稿者のイラスト書いてきたんだよね。」
「そうなの。見せて。」と僕が言うと清水さんはすこし恥ずかしそうにしながら、カバンを探ってイラストを描いたノートを見せてくれた。
その絵はとても上手だった。「めちゃくちゃ上手だね。清水さん絵描くの好きなんだ。」
「そうなの。絵って書けば書くだけうまくなるから。」
驚きだった。彼女が絵が好きだったなんて。今日また清水さんの新しいことが知ることができた。
「じゃあ清水さんは美術部に?」と僕は問いかけた。
「うん。うちの美術部は結構施設が整っているからね。」
そんな会話をしていた授業開始のチャイムが鳴った。清水さんは授業ではとても静かだ。休み時間とでは別人物なのではないかと思ってしまうほどだ。
そこがまた可愛いと思った。
時は流れ夕方。今から清水さんと一緒に帰るのだ。
「前から思っていたんだけど、私のこと凛香って呼んでくれる。私だけ飛鳥って呼んでいるんだから。なんか申し訳なくて。」
清水さんが名前呼びを許可してくれている。僕は驚いた。僕ももちろん男だ。名前呼びをしてカップルみたいなことがしたい。
「わかったよ。り ん か。」
僕の意気地なしーーーーーーーーー。
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