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帰り道、レオとタイガ
「お前、なんで来たんだよ。てか、なんで場所わかったんだよ」
「場所は、前にレオと行ったことある店を思い出して、もしかしたらって」
(タイガも覚えてたんだ……)
「それに俺、レオに拒否されて、傷ついた。嫌だった」
「嫌って……」
レオは子どもみたいな言い方に呆れてたが、タイガの顔は険しかった。
「ほんとに嫌だった!拒否されたことよりも、俺以外の誰かのもとに行かれるのが!」
「さっきだって、あの人に触られてるの見て怒りが湧いた。俺のレオなのにって」
「ちょっと待てよ。何だよそれ。それって……」
「嫉妬、した」
「だってお前、俺のこと好きじゃないだろ」
「好きだよ!」
あまりにも真っ直ぐな言葉に、瞳に、火傷しそうになる。
「気づいたのは、さっきだけど。レオに振られて、ずっともやもやしてた。俺は、レオとずっと一緒にいたい。でもそれは、友達としてじゃない。恋人として、なんだ」
「レオ。気づくのが遅くなってごめん。こんな俺でも、また好きになってくれる?」
「今までも、これからも、ずっと好きだバカ」
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