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ナミエちゃんとは、いつも出勤前に立ち寄るコーヒーショップで出会った。
隣に座った手足の長くモデルさんみたいなナミエちゃんは、最初から俺の眼を惹きつけた。
「あれ?あれ?あれ〜??」
と言いながら、立ったり座ったり、丸みのある引き締まったお尻にあるポケットを叩いたり、シャツの襟ぐりを伸ばして谷間を覗き込んだり、スカートを捲り上げたりしながら暫く何かを探していた。
「どうかしました?」
と声をかけると、
「携帯が見つからないんです」
と言うから、
「俺の携帯からかけてみますか?」
と携帯を渡した。
「え?いいんですか?ありがとうございます!」
ナミエちゃんが白く整った歯を見せて笑顔になり、電話をかけ始めると彼女の浅いペラペラのバッグの中からピロピロと音が聞こえてきた。
「やだ。普通にこんなとこにあった。灯台下暗しっ。テヘっ」
と拳を作り、コツンと頭を打ちながら舌をチョロっと出して照れ笑いをした。
か、可愛い。
「良かったですね」
と言うと、
「本当にありがとうございます。あっもう行かないと!」
と、ぺこりと慌てて頭を下げ、お尻を左右にアヒルのように振りながら店を後にした。
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