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おどつく俺に
「いいから、ここに座って」
と優しく手を引き、ベッドの端に腰掛けさせた。
陽子は、鞄から取り出した封筒から、効果音付きで何やら紙を出した。
「ダーーーーン!離婚届〜。ほんっとにペラッペラよね。こんなものに縛られてるなんて、バッカみたい」
「ちょっ、ちょっと待ってくれ。早まるな、陽子。ナミエちゃんとは何もない!一度もそういう…その、君が思っているような事は断じてない!大体、君のせいで今日、未遂で終わったじゃないか!」
俺の馬鹿!余計な事を。
「私のせいって、あなた、この後に及んで面白いわね」
余裕の女、陽子。一度も怒った事のない。底を見せぬ女。
「それに、はい。これ」
陽子はもっと分厚めの封筒をベッドに投げた。
こ、これは!
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