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「マキヌナは知ってた?」 「うん」 「秘密ばかり」 「優しさでしょ?公演に集中してたしね。さ、あっちに行って」 「また冷たいね」 「カメラ回ってるからね」 「どうせカットするし」 「そう言う問題じゃないよ」 「じゃ、どう言う問題?」 「カットされるとしても、映りたくない」 「なんで?」 「イヤだから。さ、あっち行って」 並ぶとヘコむ。 スタイルの良さと、その美貌に。 自分を卑下するつもりはないけど、比べてしまう。 ソユンをみんながいる方に押し出し、私はスタッフがいる方へと歩みを進めた。 これから仔牛がいる牛舎に向かい、乳搾り体験をするんだって。 自分達が搾ったミルクで、バターやソフトクリームを造るみたい。 「ソユンは真木さんを相当気にいってますね」 「クォンさん」 「大丈夫ですよ」 「何がですか?」 「特別な関係になっても」 「はい?」 「プライベートには口出ししませんから」 「えっと?」 「メンバー達が作る関係に口出しはしません。流石に反社会的な方々とのお付き合いは遠慮してもらいますが」 それと一緒にされても困るけど。 「真木さんに関してはマネージャー達から批判は出ていませんし、むしろソユンに同情的。あはははっ。同情されるソユンには笑えますけど」 ご自分で言いながら爆笑してるよ。 クォンさんのこんな姿、普段からは想像出来ない。
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