48

5/5
前へ
/306ページ
次へ
「クォンさん、帰り道ですけど良いトコがありますよ」 「ドコですか?」 「みなさんが行きたがっていたコンビニです。近くに少し大きめな店舗があるようなので」 「それは喜びます」 これは、牧場に来る道すがらに見つけた。 大きな駐車場がある。 停まっている車はトラックばかりだったから、普通のコンビニよりも一般客が少なく空いているかもしれない。 薄暗くなるまで、牧場を楽しんだ一行は、お礼とばかりに、お土産ショップで、大量の買い物をしていた。 明日帰国予定だからか、チーズやバター等、腐りやすい物まで買っていた。 各自ホテルで冷蔵庫に入れるんだって。 そして、バスはコンビニに到着する。 「コンビニ?いいの?」 ルンルンで店に入って行く姿には、笑ってしまった。 しかも、メンバーのみならず、スタッフもみんなルンルンだった。 コンビニに初めて入る人もいるらしい。 一様にカゴを持ち、片っ端からカゴへインしていく。 「ココのコンビニ、品切れになりそうだね」 「売上に貢献し過ぎて、逆に迷惑かもね」 結果、バカみたいな量を買い込み、コンビニ店員は、苦笑いを通り越し真顔で商品を袋に詰めていた。 バスの中では、早速商品を取り出し、お菓子の試食会。 そして、車内はいつの間にか、寝息しか聞こえない、いつもの光景となった。
/306ページ

最初のコメントを投稿しよう!

301人が本棚に入れています
本棚に追加