49

4/6
前へ
/306ページ
次へ
「私は仕事が好き。だから辞めさせられたら困る。ソユンが私を好きでいてくれるなら、それは隠してね」 「分かってるよ。ボクだって場所とか、人とか、ちゃんとみてる」 「なら良いけど。ソユンの事が好きな人とかに妨害されたら、キレるからね」 「キレる?」 「その人にも、ソユンにも」 「ボクにも?」 「当たり前でしょ。ソユンの態度のせいで私が攻撃される訳だから」 「マキヌナって、攻撃だね」 「それを言うなら、好戦的ね」 「好戦的」 やや顔が引き攣っていた。 売られたケンカは買う。 原因を作った人にも、責任を取ってもらう。 「その代わり、ソユンの時間と私の時間が合えばなるべく一緒にいるから」 「えっ?」 「ソユンは私を口説くんでしょ?」 「うん」 「ちゃんと口説いてね」 「うん。マキヌナ、ノムチョアへ」 「ノ厶……?何て言ったの?調べとくね。あ、そうだソユンの写真が欲しいな」 「写真?」 「うん、ビフォーアフターの、ビフォーの方」 「あれは、ダメ。絶対ダメ」 「なんで?」 「もっとイイ写真にして」 「あれも良い写真でしょ」 「あとで一緒に撮ろう」 「絶対にイヤ」 「なんで?」 「私、写真キライ」 「ずるい」 「ずるくない」 ソユンと一緒に写真だなんて、絶対に撮らないよ。
/306ページ

最初のコメントを投稿しよう!

299人が本棚に入れています
本棚に追加