お悩み請け負い始めました

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ふと耳朶を打った、申し訳なさそうな声とぴしゃんっと襖を開ける音。それは、つい数時間前に聞いていた声で。驚きに視線を入り口へ向ける。 「………………………………………………谷口くん!?」 目を剥いて、叫ぶ。声の主は、にぱっと人好きのしそうな笑みを浮かべてひらひらと手を振った。 「よ、飛鳥」 「よ、て、え、なんで谷口くんがここにいるの…!?」 何もわからなくて、ただただ疑問を口にする僕。上座の方にいる父さんは、驚いたような声を上げた。 「なんだ、知り合いだったのか?」 「知り合い、というか、クラスメイトというか、」 「友達っすね!」 僕の隣へ腰を下ろしながら笑う谷口くん。お邪魔します、と中に入る前に一礼する辺り、あぁちゃんとした人なんだなと思いはした…いやそうじゃない。 「……そうか、飛鳥にも友達が…全くそういった話を聞かないから心配していたが…」 「父さん!?なんで泣いてるの!?」 「いや、すまん、嬉しくてついな」 「ちょちょちょ、ほんとになんで泣いてるの?あーもうほら、顔拭いて、鼻ちーんして」
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