ーーただ、感じて

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「玲司さんっ、やめてください! なんか、変! おかしくなりそうで怖いですっ!」  そう懇願しても玲司は舌の動きを止めない。チロチロと突起を舐め、舌で円を書くようにそこだけを集中して攻撃してくる。 「あ、あ、あ、っやだ、やだ……んん……」 「穂乃果。イきなさい」  温かな吐息が蜜口に当たり。押し寄せていた不思議な感覚は大きな波となり穂乃果を呑み込んだ。 「ああぁん……ぁあ、あ、はっ……ん……」 ビクゥっと身体を強張らせ、グッと身体に力が入った瞬間抜け落ちた。訳のわからない感覚にじわりと涙が瞳に溜まる。 「上手にイけたね」 「い、けた……?」  いけたとはなんだろうか。玲司以外に男に抱かれたことのない穂乃果にはセックスはわからないことが多すぎる。 「簡単に言うと気持ちよくて頭の中が真っ白になっちゃうってことかな」 「真っ白……」  確かに何も考えられず、頭の中が真っ白になったと言えばそうかもしれない。だから色々と考えて疲れていた自分のことを思って玲司は穂乃果に快楽を与えてくれたということなのだろうか。いや、それとも玲司のよく言う自分に対しての興味からの性欲なのかもしれない。 「穂乃果、まだ考え事をできるなんて余裕なんだね」 「え……」  また考え込んでいる事がバレてしまっていた。でも余裕なはずがない。 「でもね、もう僕のほうが余裕がないみたいなんだ」  穂乃果に跨った玲司の熱塊はすでに大きく反り勃ち、穂乃果を見る目はギラギラと滾っている。  余裕がない。そう言った玲司は穂乃果の身体に覆いかぶさり唇を重ねてきた。唇を甘く噛まれ、舌を強く吸われる。  下腹部に当たる玲司の大きな熱塊が穂乃果の欲情を煽るように擦り付けられていた。入りそうで、入らない、微妙な瀬戸際。
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