シャンデリア事件

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怪盗Aはいった。 「あそこの家のシャンデリアを盗もう」 盗みを失敗したことのない怪盗Qは、もちろんとうなずく。 「するからには勝負なんだろ?」 Qはにんまりと笑う。 Aは答えのかわりにカウントダウンを始めた。 「ルールは簡単だ。あのシャンデリア城で一番立派なシャンデリアをおとすんだ」 それでは、よーーいスタート! Qは瞬く間に裏口から鍵を開けた。 Aは正面玄関から変装で忍び込んだ。 と、Qは一番立派なシャンデリアのある大広間にたどり着いた。 キラキラとQの顔を反射させている。 Qはナイフを投げつけるとシャンデリアをおとした。 だが、床へたどり着く前にチャッチをする。 「さぁ、A。俺の勝ちだぜ?」 Qはニンマリとしながらそっとシャンデリア城をでた。 正面玄関で待っていたがなかなかAは出てこない。 「おっそいなぁ…俺の勝ちなのにまだなにかやっているのかよ」 と、後ろでAの声がした。 「やぁQくん。待たせたね」 Qは俺の勝ちだぜと言おうと後ろを振り向いた。 「俺の勝ちだぜ」 だがそのセリフを言ったのはAのほうだった。 「なんでだ?ほらシャンデリアはここにあるのに」 Qはシャンデリアを持ち上げる。 Aは怪しく笑うとそれまで後ろにいた美人な女の人の手にキスをした。 「シャンデリア譲だよ。この家で一番キレイなね。」 シャンデリア譲は優しく微笑むとAの隣で頬を赤らめた。 おとす、とはこういうことだったのか怪盗Qはヘナヘナと座り込んだ。 完
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