違和感

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違和感

 ある人の紹介で行った場所で感じた違和感。 〇〇の会と言われるもので、 小学校の教室ぐらいの広さの場所に30人程の人がいた。 それは突然のことだった。 各々が近況報告をしている途中、ある人がその場所に入ってきた時だった。 なぜかゾッとするような気持ちの悪い空気を感じた。 反射的に気になった方を見るとぼんやりとした目線の大人が1人。 隣には付き添いの人もいた。 なんとなく気になってこの会の紹介者にこっそり聞いてみた。 その人はまた別の人に何かを聞きに行った。 すると返事はこうだった。 「えーと……、あの人には確かに何か憑いてるみたいだって。まあみんな色々あるからね」 一体何が色々あるのだろうか。 正直その場からすぐ立ち去りたかったが、 途中で帰れる雰囲気ではない。 なるべく気にしない、というよりもそちらを見ないようにしてそこでの時間を過ごした。  結果的にはその日は特に何もなく家路につくことができた。 自分でも知らないうちにどこかで憑れてきてしまうことのある私。 あのぼんやりした目線の人に憑いていたもの。 それはあまり良い影響を与えるものではないもの。 もし知らずに近づいていたら……。 あまりその先は考えたくない。 でもなぜかあの時は、私の方に来ることは決してないと 心のどこかで確信した思いがあった。 それは、憑いていたあの場所が居心地が良さそうだと伝わってきた気がしたから。   今はもう、その場所に行くことはない。 不意に違和感を感じた時。 それは近づいてはいけないというサインなのかもしれない。 
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