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またその通りで
駅へ向かうその道は大通りから1本裏道へ入った場所。
梅雨が明け猛暑が続く今日この頃。
薄気味悪い空気の場所を通ってしまった。
その日は休日。
少しでも暑さを凌ぐために開店後の駅ビルの中を通り抜ける目的で
駅までの道を急いだ。
日頃の通勤経路から1本裏道にあるその道。
そういえば去年の今頃、その道の入り口付近で猛暑にもかかわらず
一瞬強烈な寒気に襲われたことを思い出した。
なんとなく小走り気味にその道を通り抜ける。
去年とは違う、何とも言えない変な気配があった。
晴れているはずなのに、なぜかその付近だけどんより沈んでいる感じ。
空気が重たいと言うのか、その前を通るともわっとした寒気を感じた。
決して店のドアが開いてエアコンの冷気が漏れていたわけではない。
まだその店は開店前だったのだから。
その場所は、なぜか店が長続きしない場所だった。
同じ通りにある居酒屋やイタリアンレストランは何年も同じ場所に店があるのに。
3年前に出来た飲食店は2年前に名前を変え、今では別の店になっている。
一体何が問題なのか。
駅近で気楽に入れる雰囲気のこ小綺麗な店。
人通りもそこそこあるので立地条件的には問題ないはず。
薄ぼんやりとした、でも気味の悪い違和感は
無意識に人をその場所から遠ざけてしまうのかもしれない。
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