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放課後のグラウンドで
中学生の頃。
バスケ部だった私は部活が終わり他のバスケ部員と一緒に校舎へ向かって歩いていた。
公立中学のバスケ部なので体育館は他の部活と交代で使っていた。
その日は外での練習の日だった。
バスケットコートは校庭の一番端にあり、校舎まで少し距離がある。
少し歩いて陸上部が練習してた場所を通る時のこと。
下校時間も近いのでどの部活も皆下校するため練習を終わらせている。
それなのに1人の女子部員が不自然にそこに立っていた。
他に用があるのだろうと特に気にすることなくそこを通ると女子部員の方が急に近づいてきた。
すると突然必死な顔でこんなことを言い出した。
「お願い、助けて。今ここに霊がいるの」
そう言って女子部員は自分の足元を指差し必死に訴えかけてくる。
しかし、自分にそんな力などないと思っている私にはどうすることも出来ない。
「ごめん、私には見えないしどうすることもできないと思う。力になれなくてごめんね」
それでも女子部員は食い下がってくる。
「お願いだから、助けて」
必死に懇願されたところで本当にどうすることも出来ないと思っている私は『ほんと、ごめんね』と言ってその場を去った。
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