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混ぜるな危険
退職者が多く出る会社や部署にはそれなりに理由がある。
よくあるのは業界的に問題がある場合。
主に大企業以外で散見されるのは、未だに昭和な考え方を引き摺る年代が幅を利かせている場合。
それから特定の個人に問題がある場合。
その特定の個人が会社の上層部の場合、有ってはいけないのだがよくある話だと思う。
しかし私が見たのは一般社員でしかも転職組の人だった。
人の第一印象について考えていたときにある人のことを思い出した。
そんなに短くはないこの人生。
第一印象で『この人やばい』と思った時は、ヤバイ種類は違えどほぼ全て本当にヤバイ人だった。
その人は一見すると無害を装う中堅社員。
良い人に思われたいその人は上司や自分にとって利益になる人にはやたらと愛想を振り撒く。
しかし、勝手に自分より下だと思っている人には攻撃する。
挨拶は無視するかイヤイヤドスの効いた低い声で答えるか、まあひどい態度だ。
自分の気持ちに素直すぎて全て態度に出てしまっているのはわざとなのかそれとも気にしていないのか。
ある日その中堅社員と他愛もない話をしていた時のこと。
仕事はできるが机の上に本や書類がうず高く積み上がってるのをみて、私はポロッとこぼしてしまった。
「あの絶妙なバランス、芸術的ですね」
私としては本当にすごいと思わずこぼしたその言葉に。
次の日、その言葉に対して中堅社員が驚くような発言をした。
「〇〇さんが✖️✖️さんの悪口言ってたって本人に言っておきましたから」
普通に、というより然も当然のことのようにそれを言う中堅社員。
それも誇らしげな態度で。
一瞬寒気がするくらい怖いと思った瞬間だった。
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