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春の風
長い冬が明けて、みんなが待ちに待った春がやって来ました。春の訪れの合図は、強い風です。その風に乗って春の妖精たちが南からやって来ました。
春の妖精たちは、せっせと春の支度をしています。
土の精は、土の中で眠っている種たちを起こします。「みんな春が来たよ。さぁ起きて。」
優しく呼ぶ声に、種たちは次々と目覚めて、芽を伸ばします。
水の精は、小川の水をジョウロに汲んで、種たちが伸ばした芽に水をかけて周ります。「美味しいお水を沢山召し上がれ。」水をもらった芽は緑の茎を伸ばし、葉を茂らせます。
光の精は、茂った葉に明るい光を届けます。
「お日様からの朝ごはん。沢山食べてね。」光を受けた葉は、沢山の栄養を蕾へと送ります。栄養をもらった蕾はぷっくりと膨らみ花を咲かせる準備をします。
花の精は、膨らんだ蕾を優しく開きます。「素敵な花を咲かせてね。」開かれた蕾は、色とりどりの花を咲かせます。辺り一面花模様の素敵な絨毯になりました。
虫の精は、花が咲いたことを虫たちに知らせます。「みんな集まって。甘ーい蜜が待ってるよ。」その声と甘い蜜の香りに誘われて、虫たちが集まって来ました。
鳥の精は、タクトを振ります。「鳥さんたち、素敵な歌を宜しくね。」タクトに合わせて、鳥たちが声を合わせて歌います。
動物の精は、鳥たちの歌に合わせて楽しく踊ります。「みんな一緒に踊ろう。」楽しい踊りに誘われて、動物たちが踊ります。
木の精は、木々の間を飛び回りみんなが休める場所を探します。「遊び疲れたらこちらへどうぞ」鳥は枝に並び、動物たちはうろの中で一休みをします。
優しい風が春の色と香りをのせて、森の中を通り抜けていきます。

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