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「ゾンビの方がお手軽なんですよ、きっと。ワンチャンイケメンに噛みつけるし」
「嫌なワンチャンだな、それは」
「良かったですね、イケメンじゃなくて」
「頭カチ割るぞ。これでも結構外見に気を使ってんだよ」
それは見ればわかる。
念入りに手入れしているのだろう。
それもすべて女の子への熱い思いがそうさせるのだろう。
情熱っていつまでも大事だな、と思わずにはいられない。
「あー、女の子が恋しいなぁ」
「そんな調子だからゾンビ掴まされるんですよ」
「ンなこと言ったって……」
「これはいっそ、ゾンビ好きに宗旨替えするしかないのでは?」
「それはお前……」
先輩はそう言ってしばし黙った。
何を考えているのかはよく分からない。
何も考えていない可能性もある。
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