恋をするなら君と

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今日はファンド学園の卒業式。 入学当初は色んな事が起こったのが昨日の様に感じる。 式は滞りなく終わり、それぞれ各々別で別れを惜しんでいる仲間達。 その中で教室だけ避けていた。 それは仲間のみんながとある二人がそこ〈教室〉を使うのを許してるから。 夕日の灯りが教室を照らし、開けた窓からは春風が吹き込む。 窓側の席で二人の男子が向かい合って居た。 「言わずに居ようと思ってたけど言うね。 3年間ずっと、一度もよそ見する暇もないほど好きだったよ」 真剣な表情で言う。 「……過去形なんだ?」 その問にザルクは頷くと窓の方に視線を向けながら言う。 「過去形だ。 何故なら……好きという言葉では片付けられないくらいお前が愛おしいと思ってるからだ」 「ッ!?」 ザルクの言葉に目を見開くウェレア。 「不毛の恋だと本当はわかってるけれど……でももうこのお前を愛おしく思う気持ちは抑えられないんだ」 ザルクの思いを聞くウェレアは顔を徐々に赤らめていく。 「/// その気持ち……本当なの?」 その問にザルクは眉を寄せウェレアに視線を戻しながら言う。 「3年間ずっと僕にアプローチかけて来たお前が言う事か?」 「うっ…」 ウェレアは図星を点かれて呻く。 「逆に聞くがお前は僕と一緒になる気はあるのか?」 ザルクの問にウェレアは言う。 「不毛なんて言わせないよ。この僕を選んでくれたからには一番に幸せにするよ!」 「ッ///」 その言葉にザルクは赤面する。 ウェレアはザルクの片腕に抱きつきながら言う。 「フフフ♪ もう絶対に離さいからね。ザルク♪」 「それはこっちの台詞だ」 ザルクはニヤリと笑いながら彼の唇に己の唇を落とす。 END
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