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「たまには一人の時間もいいかなーって」
「そうじゃなくて、俺に”さよなら”を言おうとしているだろ」
「あらー、よくわかったねー、ほんとに私のことを何でも知ってるんだ」
言葉とは裏腹、私、、たぶん引きつった顔をしている、なんでわかるんだろうって、
「どうして!」
「どうして? うーん、どうしてだろ、なんとなくかなー」
どこをどう探しても見つけられなかった、
彼を嫌いになる理由などない、ないものを見つけることなどできるわけがない。
「なんとなくで別れるのかよ」
そうだよね、そんな理由で別れるカップルなんて普通はいないね、、
「翔琉はいいじゃない、私と別れたら言い寄る女の子がたくさんいるよ」
周りの女の子は私たちの別離を息を潜めて待っている、もともと釣り合いが取れてないし、似合わないカップルだって陰口も叩かれている。
翔琉は気づかなかったかもしれない冷たい視線を、私はいつも感じていた。
そんな私を、翔琉はどこが気に入ったのか彼女にしてくれた。
「行くぞ!」
強引に私の腕を掴んで引きずるように教室を後にした、
「もう痛いって! 離して、、何処に行くの!」
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