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ねぇ…?
人生最後の日が分かっていたら、あなた…、何をする…?
バーカウンターの椅子に座って、
脚を組ながら、煙草を左手で持ち、煙を吐きながら、その言葉を吹き出す、
ロングヘアーの女性がこちらを覗き込んだ。
気だるそうに、自分のことを話す。
私は、人生最後の日が分かっていたら、
私を傷つけた人、全員……。
殺すわ………。
その目は、強く、憎しみ、怒りが込められていた。
この人は、絶対……
殺ってしまう……。
人生最後の日に………。
ロングヘアーの女性が、手元の紙煙草の最後の一本に火を付けた。
テーブルの上に空の箱が置かれた。
灰皿に煙草を押し付けている。
じゃあ…。
女性は、声を出し、お店のドアを開けた。
どうしよう…。
はっとした頃には、もう体動いていた。
ドアを開け、辺りを見渡した。
ロングヘアーの女性は見当たらなかった。
彼女は、殺ってしまったのか…。
人生最後の日に……。
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