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「僕は残る」
少女をフォローしているつもりはない。少女を疑う悟の気持ちも分かる。
ただ、彼女が嘘をついているということを証明するものもない。
「騙されてたっていい。先に進んでみよう」
「正人…」
五十嵐 真希が心配そうに僕を見ていた。
明るく優しかった白石 遥香が、心を閉ざし僕らの前に姿を表さなくなってから、もう2ヶ月が経つ。彼女を救い出せそうなものにまだは出会えていない。なら僅かな可能性でもかけてみてもいいのかもしれない。
「お前がそう言うなら、今回は信じるよ。ただし―」
嘘だったら承知しない、という言葉はさりげなく誰からも触れられないまま、奥に進み始めた。
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