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番外編.ハッピー・ホワイト・デー(2/2) ※R18エロ
彼は蜜液でベトベトなのもかまわず、僕の唇にかぶりついて舌を絡めて舐めしゃぶる。
「んちゅっ、ちゅう、ぴちゃ、ちゅぷ、ちゅうぅ、はぁん、ふぁ、ダークぅ♡」
強く抱きしめて性急に身体を撫で回し、愛撫に身悶える僕を眺め、彼は悩ましい溜息を吐く。
「ハァ、初めの頃はあんなに初心だったのに、俺の伴侶はどんどんいやらしくなっていくな」
「あぁんっ、んっ、ん、こんないやらしい僕はダメ? 嫌いになっちゃう? 嫌いになっちゃ、やだぁ、ダァークぅ……」
不安になって涙目で縋りつけば、彼は眉尻を下げて苦笑いし、口付けの雨を降らせて囁く。
「いいや、食い尽くしたくなるくらい可愛くてたまらない。歯止めが効かなくなりそうだ……ハァ」
「我慢なんてしないで、めちゃくちゃに愛して欲しい……とろとろになって、二人でとろけ合お? ちゅっちゅっ」
蜜に酔い理性が飛んでいた僕は身体を擦り寄せて、精一杯に彼を誘惑する。
「僕は君だけのメスだから、食べ尽くしていいんだよ……ねぇ、ダーク、早く食べてぇ♡ こんなエッチな僕にいっぱい種付けして、孕ませてよぉ♡」
「グルルウゥッ、煽ったのはお前だからな……逃げようとしても、もう逃がさん……孕むまで食べ尽くしてやる」
ギラリと目を光らせ唸り声を上げた彼は僕の太腿を掴んで引き上げ、僕は下半身だけが高く掲げられた恥ずかしい体勢にさせられる。
「きゃんっ! あっ、やぁん……こんな格好、恥ずかしいよぉ……あ、あぅ、全部丸見えになっちゃうぅ……」
いわゆる、まんぐり返しという体勢で、ヒラヒラのランジェリーもはだけて、あられもない恰好になり、今更ながら羞恥心で白い肌が紅く染まっていく。
彼のを舐めながら興奮して膨れた僕の淡い色の蜜棒がプルプルと震え、ショーツを押し上げてとろとろの蜜を垂らしているのまで丸見えなのだ。
「ふっ、いい眺めだな……」
彼は僕の痴態を見下ろして小さく笑うと、スケスケのショーツをずらし、後孔にねっとりと舌を這わせて舐めつつく。
「ひぁん! あうぅ、あぁっ」
丁寧に舐めて蜜孔を唾液で濡らし、尖らせた舌先をねじ込んで、長く肉厚な舌がどんどん深くへと入ってくる。
「はあぁん、あふっ、ダークの舌、入ってくるぅ、んっ、ふぁ、んあぁっ、あぁん」
彼は蜜孔に太い舌を抜き差ししながら、僕の両の乳首も摘んでクニクニといじくったり、爪先でカリカリと優しく引っ掻いたりして弄ぶ。
「ひん、そこぉ、一緒にいじっちゃ、感じすぎちゃうよぉ、あっ、あんっ、カリカリしちゃ、ダメぇ、あっ、あっ、あぁ」
同時に色々な所を攻められて、強い快楽に身を震わせ、甲高い声で喘いでしまう。
おもむろに彼が蜜孔から舌を引き抜くと、今度は後孔に何かツルンとした丸い物が当てられ、中に押し込まれていく。
「あっ!? な、なにぃ? きゃうん、うぅんっ、中に入れたので、そこグリグリしないでぇ、ひぃん、あひっ、ひああぁっ!」
異物が押し込まれ、グリグリと中の敏感なしこりを押し潰され、嬌声が漏れてしまう。
その後からまた舌が差し込まれ、異物を転がす動きで蜜孔の中をねぶられて舐め回される。
そこでやっと、先程のチョコレート・ボンボンが入れられ、中で味わわれているのだと分かった。
「ひあぁん、ひぃ、あぁ、中で舐めちゃ、ダメぇ……そこ、ぐちゅぐちゅしちゃ、あっ、あっ、気持ちいいの、あぁん……じゅぼじゅぼしちゃ、らめっ、らめぇ、音恥ずかしいぃ……はん、んんっ、あはぁ……なにこれぇ、身体が熱くなって、はぅ、あ、あっ、あぁっ?!」
チョコレートが溶けると蜜酒がジュワリと浸みだして、身体の奥がジンジンと熱くなって、狂おしくてたまらなくなる。
とろとろに解れてひくひくと物欲しげに蠢いてしまう蜜孔からは、弄られるたびにひどくいやらしい水音が響いてしまう。
「あうぅ、もう、入れてぇ、ダークの欲しいよぉ、早く、早くぅ♡ お腹切ないのぉ、ダークので早くいっぱいにしてぇ♡ たくさん種付けして、孕ませてぇ♡」
「ガルウゥ、俺のメスはひどく蠱惑的だな。孕むまでたっぷり可愛がってやるからな……」
僕の太腿にかぶりつき甘噛みしながらそう言うと、彼は正面で向かい合う正常位に体位を変えて、僕の脚を大きく開かせる。
彼に組み敷かれて、僕はドキドキしながら彼に縋って首に腕を回す。
「ほら、欲しがってたものをくれてやる、じっくりと味わえ……それで、もっと乱れて見せろ!」
彼の張り詰めた肉棒の先が蜜孔に押し当てられたと思ったら、次の瞬間には一気に奥まで押し込まれて、待ちわびていた以上の強烈な快感を味あわされ、僕は仰け反った。
「ひあぁ! ああっあああぁぁっ!?」
わけも分からず強い絶頂に達して視界に星が散り、ガクガクと震えて半目で喘いで涎を垂らし、蜜棒からダラダラと生暖かい蜜を吐き出してしまう。
「入れただけでイったのか? こんなに震えて俺に必死にしがみついて可愛いな……ちゅっちゅっちゅっ」
絶頂に痙攣しているのに、それも楽しむように彼は肉棒で中を抉り押し拓く。
休む間もなく、腰を打ちつけ奥深くまで穿って、律動を始めてしまうのだ。
「あぁんっ、イっってるっ、イってるのぉ! はぁん、はぁっ、あんっ、あっ、イクの止まんらいぃ!!」
「ハァ、お前の中も俺にしゃぶりついてきて放さないな。最高に気持ちいいぞ……ちゅっちゅっ」
あえて、彼は絶頂の余韻が引かず敏感になっている蜜孔を激しく攻め立て、強過ぎる快楽に乱れる僕を見るのが好きなのだ。
そうなると、僕はもう何も考えられなくなって只々彼に縋りつき、甘えてしまうのだけど。
「あっ、あっ、だぁーく、だぁーくっ、好き、好き、大好きぃ♡」
「ハァ、少し気を抜いたらすぐに持っていかれそうだ……ハァ、ハァ……」
僕は目をハートにして彼を見つめ、彼のものが入ったお腹の上を撫でさする。
身も心も満たさせる幸福感に酔い痴れて、それだけで絶頂する程気持ち良くなってしまう。
「はぁん、あん、僕の中がだぁーくでいっぱいぃ、嬉しい、嬉しいよぉ♡ アッ、あっ、あん、気持ちい、いいの、あんっ、ああ、中で、だぁーくの膨らんできたぁ、あっ、あっ、あう、また一人でイっちゃうよぉ! あひぃ、ひんっ、ひあぁん!!」
「ふふ、堪え性のないやつめ。そんなお前も可愛い。ちゅっちゅっ……何度でもイカせてやるから、俺ので腹をいっぱいにしてイキ狂え……ハァ、ハァ……ああ、俺もそろそろイきそうだ……ハァ……」
「うんっ、うん、早くちょうだい♡ あっ、あん、あぁん 好き、好きぃ、だぁーくっ、だぁーくぅ♡ 一緒にイきたい、んっ、んあっ、早くぅ、中に出して、いっぱい出して、孕ませてぇ♡」
「一緒にイこうか、フラン……フゥ、フゥ……」
僕が懇願すると、彼は追い上げる動きで腰を振りしきり、僕の弱いところを同時に攻め立てて絶頂に向かう。
「あっ、あっ、イク、イクぅ、あぁっあああぁっ!! イってるぅ、ダァークのびくびくしてるぅ!」
「ハァ、ハァ……くうぅっ!!」
「あぁん、熱いの中に出てるぅ、イっちゃうっ、孕まされてイっちゃうぅ! あぁっ、あっあっ、あっああぁん!!」
二人で深い絶頂に達して強く抱きしめ合い、高揚感と幸福感に包まれる。
彼の射精は狼獣人特有なのか長くて量も多いから、お腹が膨れていくのだけど、その感覚がまたたまらなく感じてしまって、僕は何度となく絶頂して恍惚としてしまう。
しばらくして、熱い愛液の放出が終わった頃、乱れた呼吸を整えた彼が僕に軽く口付けて呟く。
「ちゅっちゅっ……可愛いな、フラン」
「はぁ、はぁ、はふ……はひ、はひゅ……はひ……だぁーくぅ♡」
「ああ、喘ぎすぎて少し声が枯れているな。何か持って来よう……」
そう言うと彼が身体を離して、ズルリと肉棒が僕の中から抜け出ていく。
彼の大きさに開ききっていた蜜孔から、たくさん注がれていた愛液がドプリと溢れ出てしまう。
「あっ、やぁん、ダークの溢れて垂れちゃうよぉ……やだぁ、せっかく種付してもらったのに、零れちゃう…………ひぅ……ぐすっ、ひっく……」
自分では止められず、ドロドロと愛液が溢れ出てしまう喪失感に、どうしようもなく悲しくなってしまい、僕は涙が込み上げてくる。
泣きべそをかいている僕の所に戻って来た彼が、僕を優しく抱きしめて宥め、また深くまで入れて僕の身も心も埋めて満たしてくれる。
「孕むまで何度でも注いでやるから、そんなに泣くな……ちゅっちゅっちゅっ」
「ちゅっちゅっ、ちゅう、うん……ぁあ、あ、あん、好き、好き、大好きぃ♡」
たくさんの口付けの雨を降らせて、全身全霊で愛していると伝えてくれる彼が愛おしい。
彼は優しく優しく僕を抱いて律動を再開し、甘く甘く愛を囁いてくれる。
「愛してる、俺の可愛いフラン」
「僕も愛してる、ダークぅ♡ もう、僕も放さないからね♡ んっ、んっ、はぁ、ダークぅ♡」
もう離れられないように彼の腰に脚を絡ませ、僕はだいしゅきホールドをして抱きつき、二人でとろとろにとろけ合って子作りエッチしていたのだった。
◆
翌日、目を覚ました僕はスッキリサッパリ記憶を忘れていた――なんてことはなくて、バッチリハッキリ覚えていた。
(うわああああっ! 穴があったら入りたいよ! 誰か僕を埋めてくれ! なんであんな恥ずかしいことができたの?! 我ながら信じられない!! ううぅ、完全に理性が吹き飛んでた……泥酔してるみたいな感覚だったのに、記憶も実感もしっかりあるとか、魔法のチョコレート高性能すぎて恨めしいぃ……うわああああん!)
寝起き早々に昨晩の出来事がフラッシュ・バックした僕は羞恥心にのたうち、ベッドで布団に包まり枕を被ってミノムシになって、涙目でプルプル震えていたのだった。
「フラン、いつまでそうしているんだ? そろそろ可愛い顔を見せてくれないか?」
それに引き換え、彼はとても上機嫌で布団の上から僕を抱きしめてじゃれついてくる。
弾むような明るい声から、見えないけどパタパタと尻尾が振られている事が分かってしまう。
「無理無理無理無理! 恥ずかしすぎてもう顔合わせられない! 恥ずか死ぬっ!!」
白豚ならぬ赤豚になっている僕は断固として顔を出さないぞと、枕と布団をギュウっと握りしめる。
「そう言わずに……ほら、お前の好きなモフモフだぞ。好きなだけモフモフさせてやろう。どうだ?」
彼は獣化して、惜しげもなくその魅惑のモフモフ・ボディーでスリスリして僕を誘惑してくる。
だがしかし、恥ずかしすぎて穴に入りたいくらいなのに、どんな顔をしたらいいのかなんて分からない。
「うぐぅっ、そんなのズルぃ! モフモフしたいぃ……けど、無理ぃ!!」
「今なら甘くて美味しいスイーツのフルコースまで付けてやるぞ。ほら、出てこい出てこい」
あれやこれやと彼は手を尽くして、僕を布団の中から出そうとする。
ちょっと天鈿女命にでもなった気分だけど、やっぱり恥ずかしくて出られない。
彼が離れていって、カチャカチャと食器の音がするなと思ったら、美味しそうな匂いまでしてきて、僕のお腹はググゥと鳴ってしまう。
「早く出てこないと、俺が一人で平らげてしまうぞ……ぱく、もぐもぐ……んんっ、これは美味いなぁ♪」
「ダークの意地悪! お腹真っ黒!! モフモフの悪魔――あむ?!」
彼の暴挙に堪りかねて、僕が顔を出してキャンキャン喚くと、フォークに刺したパンケーキが口に突っ込まれる。
焼き立てホカホカのパンケーキにとろけたバターとハチミツが絡んで、とっても美味しい。
瞬時に羞恥心が吹っ飛んで、僕は甘々のスイーツに心を奪われて夢中になってしまう。
「もぐもぐもぐ、ごっくん……美味ひぃ~♪」
「お前の好みは把握しているからな。たくさん食べて精を付けろ」
ご機嫌な彼が手ずから食べさせて世話を焼いてくれる。
彼の言った通り、僕の好みを完璧に熟知しているので、至福のブランチを堪能させてもらった。
「ほら、デザートのチョコレートだ。あーん」
「あ……って、ちょっと待て! そんな理性が吹き飛ぶ危険なチョコレート、僕もう絶対食べないからね! 何しれっと食べさせようとしてるの!!」
うっかり差し出されるまま食べようとして、例の魔法のチョコレートだと気付いた僕は慌てて口元を手で覆って防いだ。
一瞬、チッと舌打ちが聞こえた気もするのだけど、彼は狼耳と尻尾を垂らしてしょんぼりとして見せる。
「くうぅん……フランは俺との子は欲しくないか? できることなら俺はお前との子が欲しいぞ。お前の子なら、さぞ可愛いだろうな……」
「そ、それは……ダークの赤ちゃんなら、きっと可愛いと思うけど……」
そう言われて考えてみると、小さなダークを想像してしまう。
初めて会った頃の彼は、耳や尻尾が対比で大きく見えて、とても可愛かったのを覚えている。
それが更に幼くなれば、フワフワの大きな耳や尻尾が付いたプクプクのちっちゃい赤ちゃんダークになるのだ。
想像しただけで、悶絶するほど可愛いくて、抱きすくめたくて手が震えてしまう。
「獣人は生まれる時は人姿だが、幼児期は獣姿で育つ事も多い。フワフワコロコロの赤ん坊は特に可愛いぞ。フランはきっとメロメロになって手放さないだろうな」
「ちっちゃいダーク……フワフワ……コロコロ……メロメロ……そんなの、そんなの超絶に可愛いに決まってる! 赤ちゃんダーク欲しい!!」
僕が衝動的に叫ぶと、彼は言質を取ったと嬉しそうに笑い、僕を抱き寄せて甘く囁く。
「添え書きの通りに一月休みを取ったから、部屋に籠って蜜月の子作り頑張ろうな」
「一月も?! それって計画的犯行じゃん! やっぱりダークはお腹真っ黒なモフモフ策士!」
はたと周りを見回してみれば、しばらく引きこもっていられるだけの物資がもうすでに部屋に用意されていた。
相変わらず、用意周到すぎて逃げられる気がしない。
彼の計略に上手いこと嵌められた僕は、涙目でプルプルと震え慄いてしまう。
「ふふ、心配せずとも大丈夫だ。理性が戻る暇もないくらい、どろどろに溶かしてやるから……」
気付いたらもう手遅れで、肉食獣の彼に獲物として囲い込まれた僕は、彼に美味しく食べられてしまう運命なのだ。
チョコレート・ボンボンを口に含まされ、彼の甘い唇が重ねられて深く口付けられていく。
(……ああ、でもやっぱり、ダークのチョコレートが一番美味しい……僕はこの味が、彼の味が何よりも好きなんだ……甘くとろけて混ざり合っていく、幸せの味だから……)
こうして、僕達の甘々なハッピー・スイート・ライフはいつまでも続いていくのだ。
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