act.3 悠里

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   で、帰るとこれだ。山のようなLINEのメッセージ。マナーモードにしてたから全然気づかなかったわ。  ちょっとお兄ちゃん、どんだけ暇なのよ…暇か。 『どこにいる?』  最初の着信時間はお兄ちゃんの病院を出てすぐ。私は出雲家に寄ってから帰ると言った筈だが。 『おーい!』 『おーい!』 『おーい!』 『返事しろ〜!』 『どこにいる〜?』  ほぼ10分おきですか…頭が痛くなってきた。何個入ってるんだこれ?  とかなんとかスクロールしていたら、また届いた。 『既読スルーするな!!』  はぁ〜とため息が出た。ヤレヤレだ、ワガママなヤツ。 「今帰宅、出雲家でお誕生日を祝ってもらったよ」  さぁどうだ、どうせお兄ちゃんも自分の誕生日なんて忘れていたでしょう。  あ、っと思ったんだか返信に一瞬の間があった。その後、 『退院したら何か買ってやる』  良し。私もなにかご馳走を考えてあげるから。  とりあえずLINEはそれぐらいにして、さっさと寝なさいお兄ちゃん。  そんなにヤキモキしていたら、なんの為に入院してるんだかわからないでしょうが。
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