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そろそろ、いい人できたのかしら?
うちの娘は?
孫は?
ひ孫はどうかしら?
――という攻撃に疲れていた七海白玖は仕事の手を止め、大きなガラス窓の外を眺めていた。
社長室の窓は大きく、開放感があっていいのだが、太陽の位置によっては、ちょっと眩しい。
目をしばたたきながら、七海は考える。
確かに、俺にもそろそろ、人生を共にする相手がいるかもしれないな。
新規プロジェクトを立ち上げるのと同じ調子で、七海は思う。
結婚相手か。
……どうしたら見つかるんだろうな?
動物なんて、すっと番になってるのにな。
動物か。
求愛のダンスでも踊ればいいんだろうか、と思ったとき、
「失礼します」
と派遣会社から新しく入ってきた女性秘書がやってきた。
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