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霊の気配はない。
ほんとうにいるのかな?
と思いながら、めんどくささを振り払い、財布をつかんで、外に出る。
夜はまだちょっと冷えるなと思いながら、一番近い自動販売機に向かって歩いていたら。
何処かで聞いたような笑い声が聞こえてきた。
迷惑なくらいよく通る笑い声だ。
大家さんの家から聞こえてくる。
そういえば、広い庭にデカいSUVがとまっている。
まさかっ、と悠里が思ったとき、玄関扉が開いて、七海が出てきた。
「大丈夫、大丈夫。
ひとっ走り買ってくるから」
室内を振り返り、七海はそう言っている。
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