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「そう。
猫に手を舐められながら、寝ていて、そのことに気がついて。
のそのそコンビニに来たところで出会って、意気投合したんだ。
それで、龍之介さんちで呑んでたんだが。
酒が足らなくなって外に出たら、龍之介さんちの店子がいて」
「……まさか、貞弘のことですか?
まず、そっちの名前を覚えてあげた方が」
「そうだな。
ともかく、そいつを捕獲して、一緒に呑んだんだ」
ノックの音がしたので、入れ、と言うと、眠そうな悠里が現れた。
「おはようございます」
「店子、大丈夫か?」
「はあ、いささか呑みすぎました。
大家さん、ザルですよね」
張り合うんじゃなかった、と呟く悠里に、
何故、張り合う……と思う。
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