2766人が本棚に入れています
本棚に追加
「あのほら、電池でビーンッてなる……
えーと、ほらっ。
あっ、そうっ。
ハンディの扇風機ですっ」
「すっと出ないのか。
お前は年寄りか」
と罵られながらも、うちわでもないかと棚を眺める。
すると、まさにその、ハンディの扇風機があった。
「あっ、社長っ。
ありましたよっ」
と悠里はピンクの可愛らしい扇風機を手にとる。
「よかった。
手動のじゃないですよ。
手動、疲れますもんね。
えーと……
『この扇風機は充電式です。
四時間で充電します』」
……四時間?
と悠里はその箱を裏に返し、また、表に返した。
最初のコメントを投稿しよう!