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「待て、レオナルド。あと少しの辛抱だ」
悔しそうに奥歯をギリっと噛んだレオナルド見たエドワードは、一瞥した後「発言をお許しください」と副議長に対し手を挙げた。
「では、エドワード殿下」
エドワードはその場に立ち上がると、隣にいるレオナルドにも立つように促した。二人の兄弟が立ち上がると、会場全体の視線が集まり静かになっていく。ユリアナは執事に支えられながら、気丈にも立ち続けていた。
「副議長、当事者の一人であるレオナルドの発言をお許しください」
レオナルドは姿勢を正して、副議長をまっすぐに見つめた。神殿長は「異議あり!」と発言するが、それを副議長は手で制止するように伝え、レオナルドに問いかけた。
「レオナルド殿下、あなたはユリアナ殿に命じられたのですか?」
「……はい、彼女は聖女の力を失くしたいと願っていました。それを叶えることができるのは、私しかいなかった」
「ユリアナ殿は、護衛騎士がレオナルド殿下であることを知っていたと言いましたが、あなたはそのことに気がついていたのですか?」
「いえ、まさか気がついているとは思いませんでした」
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