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「神殿長様、聖女の力を失うように頼んだのは私です。ですから、レオナルド殿下が悪いのではありません。私が罰を受けるので、どうか訴えを取り下げてください」
「訴えを取り下げるなど……、今からできることではない。可能性があるとしたら、王家が控訴するしかあるまい」
「審問会の判決はもう、覆せないのですか?」
「……控訴された時、訴えを訂正することはできる」
「でしたら、どうかお願いします」
王家がこのまま、判決を飲み込むとは思えない。控訴して再び審問会が開かれるに違いない。その時、神殿長がレオナルド殿下を糾弾するのを控えれば、判決はもっと軽いものになるだろう。
ユリアナは額が机につくほどに頭を下げた。どうしても、レオナルドを助けたい。
「顔を上げよ。……ところでそなたは、目と足を代償としてから何年がたったのだ?」
「代償のことですか?」
いきなり話題を変えたシャレールに答えるため、ユリアナは顔を上げた。
「目は見えなくなってから二年たちます。……足の方は、五年経ちました」
「そうか、それはさぞかし辛かったであろう」
「そんなことは」
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