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そんなある日、狭山さんがイライラした様子でみんなのいるリビングへやって来た。
みんなは、またきっとうそをつきにきたんだ、騙されないようにしよう、と身構える。
すると狭山さんはこう怒鳴った。
「わしの眼鏡をどこへやった!」
全員が、ぽかんと彼を見つめる。
「眼鏡を隠しただろう! 何のつもりだ」
狭山さんは顔を真っ赤にして怒っている。
「タンスじゃないのかい?」
「机の引き出しは見たのかい?」
みんなは恐る恐るそう訊ねる。
「どこを探しても見つからん! お前たちが隠したんだ」
狭山さんはその一点張りだった。どうもうそをついている様子でもない。本気で怒る狭山さんに、みんな戸惑う。
そんなとき、一人の老人が言った。
「狭山さん、本当に眼鏡をなくしたのかい?」
大山さんだった。大山さんは、不思議そうに狭山さんを見つめている。
「わしがうそをついていると言うのか!」
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