命の砂時計

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僕は、雨の中で倒れていた。 指先から体が灰色の砂になっていき、雨に打たれ、体が崩れていった。 崩れた砂は、ここに留まらず、雨に流されて遠くに流れていった。 そして、数分経つと、僕は全てが砂になって流れていった。 僕の体がもともとあったところには、ガラスが割れ、砂がこぼれ落ちた砂時計が落ちていた。 目が冷め、体をはねて起き上がる。 はぁはぁはぁ、、夢だったのか、、、 妙にリアルな夢だった、、、 息を落ち着かせ、辺りを見回す。 そこは明るい色で統一された木の部屋だった。 窓から光が差し込み、ホコリが踊るように舞う。 僕は、壁に手を置き、壁を伝いながら窓まで寄る。 窓ガラスに、頬を擦り付け、下を覗き見る。 そこには、雲とその隙間に見える街があった。
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