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「リークしたら、パパが守った技術がまた狙われるかもしれない。クインビー、スズメバチ達を起こして……」
動く気配すら無かった3体のマシンスズメバチが次々に浮かび上がると、軍施設の中をマイクロ波を放ちながら飛び回り、分解されて飛べない2体のスズメバチもその場で発振し始めた。
数分で作業が完了したスズメバチ達は飛べないハチも抱え、ハルキ博士の机の上に舞い戻り次々と自壊した。
コウはハルキ博士が刺された公園を歩いていた。
立ち止まり博士から預かっていた試作の名刺サイズの薄いタブレットを公園の木に当て、年輪の記憶を呼び出すと、父と遊んだ昔の公園の景色が写しだされ、涙を流して木にもたれた。
「こんな時に使う事になるなんて」
持っていたマシンクインビーが光ると空に飛び、あっという間に見えなくなった。
腕の端末が点いた。
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