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ハルキ博士が使っていた大きなスチール机の天板がゆっくりと二重、三重に周り、開いた中からマシンスズメバチよりも一回り大きいマシンクインビーが現れ、コウの手に乗った。
『5体のマシンスズメバチと同様、コウの音声を認識して働きます』
研究所の外では、監視の二人の黒スーツの男が、コウの動きを見逃さずに本部との連絡を取っていた。
「動きがありました。壁を透視するスコープは殆ど遮断されてますが、ドローンは窓越しに新たなハチを確認しています。詳しい情報収集に入ります」
(身元を知られないで強奪は難しいだろう。出来る様なら直接押収を)
「了解」
マシンクインビーの目が光り、何かを察知し、プログラムクインビーと交信した。
『見張られていた様です。踏み込まれる前に、マシンクインビーを外へ放ってください』
「え、どういう事?」
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