十年後に会いましょう

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 どんなに落ち込んでたって、先輩といるとそんな嫌な気分も吹き飛んだ。  明るくて、いつものほほんとしていて、でも俺のことをよく見てくれていた。  俺が落ち込んでるときは必ず先輩がそばにいてくれた。 「……全く、いい加減にしろよな」  頭をガシガシとかきむしる。 「ふう……」  その時、右手首につけていた時計から音がした。今まで動くことのなかった時計が。 「何だ?」  気になって時計を外す。いきなり辺り一面が真っ白になる。 「え、う、うわああああ!!!」  思わず目を閉じる。変な浮遊感だ。どこかに飛んでいってしまいそうになる。俺、どうなるんだ?
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