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デビューショーケース本番の日を迎えた。
会場入りする車の中で、遥斗とイェジュンは手を取り合い、窓の外を眺めていた。そこにはPegasusのデビューステージを一目見ようと大勢のファンが駆けつけ、既に行列を作って入口の前に並んでいた。
遥斗とイェジュンは思わず身を乗り出した。
「ヒョンア、あれ、皆僕たちのファン……だよね?」
「ああ。間違いない。俺たちのファンだ」
ずっとSNSのコメント欄でしかその存在が見えていなかったPegasusのファン。
だが、彼ら彼女らは確かにそこに存在していた。これから四人が披露するステージを心待ちにし、期待に胸を膨らませている人たちが三万人も集まっているのだ。
「頑張ろう。絶対にここに来たことを後悔させないように」
「俺たちなら大丈夫だ。歌もダンスも完璧だからな」
二人は頷き合って拳を合わせた。
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