最後の風

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 私の名前は与那覇宏美だ。もうすぐ大学四年生を迎える、就活真っ只中の日々を送っている。  最近は、就活関連のことで精神的にも体力的にもまぁまぁ辛い日々を送っている。  毎朝起きると、まだ就職先が決まっていないという絶望感が私を襲う。  この日も朝起きると、眩しい太陽と明るい小鳥の鳴き声とは反対に、私の心はどんよりしていた。  「うわ、今日履歴書の準備しないと…」  憂鬱な体を起こした朝八時。リビングに行くと、いつもの通りニュースがやっていた。  このお天気お姉さん可愛いよな〜  そんなことを考えていると、彼女は笑顔で言った。  「本日は、風が吹く最後の日となるでしょう」  
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