最後の風

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 私の頭にははてなが浮かんだ。  風が吹く最後の日…?  風が吹かなくなる日なんてあるのか?  私はそう思いながら、朝ごはんを食べた。いつもの通り、バターを塗ったパンに半熟の目玉焼きを乗せる。上にかけるのはもちろん大好きなケチャップだ。  「ごちそうさまでした」  私はそう言うと、リビングを後にした。  リビングのソファーには母と姉が座っていたが、二人ともあのニュースを気にしてる様子はなかった。  きっと、私の聞き間違いだったのだろう。
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