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 アパートに戻っても、小祈はもちろんおらず、ただ完全に冷めた朝食が帰りを待っていただけだった。 「小祈、小祈、小祈ぃいいいいいいいっ!!」  ダイニングテーブルを前に、俺は膝から崩れ落ちた。  床に何度も拳を打ちつけ、その名を声が枯れるまで叫び続ける。 「小祈ぃっ、小祈っ、小祈ぃいいいいい―――――あぁああああああっ!!」  小祈が消えた。  俺を置いて。また。  でも今回は、俺が無茶をしたからだ。  過剰すぎる甘えで、彼女の聖域を犯したから。だから。    小祈は俺を捨てた。  小祈は俺から逃げた。  愛は受け止めてもらえることなく、彼女には重すぎて、危険であると判断された。  俺は泣いた。延々と。  学校なんか行かなかった。  ただ延々と、太陽が東から西に移動し、またその寝床に沈み込むまでずっと俺は動けず、固まったように震えて、全身の水分を絞り上げるように泣き続けた。
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