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「「「「乾杯」」」」
四人で乾杯して美味しそうな料理を囲みお酒を飲む。
「ねぇねぇ大和、大和は嫌いな物ある?今度のご飯イタリアンはどう?」
「良いですね、俺は嫌いな物特にないのですみれさんの食べたい物を食べに行きましょう。お店は俺が予約しますよ。オススメあるので」
「あら出来る男。そのオススメに連れて行ってもらっても良いかしら?」
「もちろん」
「……」
目の前でピンクな世界が広がっている。
まさか、付き合ったりしないよね……?いやでも本人達の自由だし私がどうこう言える事じゃないか。
「里津、大丈夫?百面相してるけど」
ひょこっと楓に顔をのぞきこまれた。
「だ、大丈夫だよ?引っ越し作業で疲れたのかも」
弟がすみれにロックオンされているかもしれない……とはこの場では言えない。本人目の前にいるし。
「そうだよね、今日は早めにお風呂入って寝なよ。この後片付けは俺がしておくから」
優しい……。付き合う前から優しかったけど付き合ってからは目に見えて優しい。大好き。
「楓、あんたはいつも自分の女に甘いわね」
「それはそうなるんじゃない?」
「それで痛い目を見てきたのに」
「というか姉ちゃんもデレデレし過ぎなんだよ。もっとシャキっとしろ」
「大和、表出るか?」
弟の生意気な発言は許さん。
「ん?何よ。里津も戦えるの?」
「その辺の女子よりは」
「いやいや、大嘘です。めちゃくちゃ強くて高校生の時は空手の全国大会で準優勝してますから」
「えっ、凄くない!?何でカフェの店長やってんのよ」
「なりゆき?」
矢川さんに誘われなかったら絶対カフェでは働いてない。
「他にも先輩に呼び出された友達を助けに行ったり、引ったくり犯捕まえたり、俺にとっては身近な正義のヒーローだった」
……大和?
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