糖分過多

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「そもそも、すみれと村瀬さんって昔何があったの?」 楓に聞いてもさあ?って言われるだけだし。 「あ、俺もそれ気になります」 大和もうんうん、と頷く。 「何もないんですけどね」 「はあぁ!?あんたにされた事なんて数え切れない程あるわ!」 「そうでしたっけ?」 「そうよ!」 すみれはああ言ってるけど村瀬さんはいつも通りだし、楓も我関せずだからそんなに酷い事は起きてないと思うんだけどな。 「すみれ、この後の予定は?」 「?三人でバーに飲みに行こうと思ってたけど」 「それ変更して五人でホームパーティーしない?俺とすみれで色んなスイーツ買いに行こう」 「楓とならもちろん行くわ」 あ、相変わらず楓の言うことは素直にきき過ぎてる……。 「では残った三人でパーティー用のディナーの買い出しに行きましょうか」 「なら俺、村瀬さんのチキンステーキ食べたいです!」 「ちょ、あんたは何ちゃっかりリクエストしてるの」 フランスに来る前、何度か村瀬さんと大和、楓に私でご飯を食べる機会があったのだが大和はすっかり村瀬さんに胃袋を掴まれている。 村瀬さんは元々パティシエだけど、家庭料理もプロ並みに美味しいのだ。 いまだに欠点という欠点が見つからない。 「構いませんよ。作りがいがありますから」 「なら俺はローストビーフ」 「じゃあ私はポテトサラダ~」 ん? 皆で一斉にすみれを見る。 「何よ。私はリクエストしちゃいけないわけ?」 「本当は村瀬さん苦手なの嘘でしょ」 「嘘な訳ないでしょ!ただ食となると話は別なのよ!」 「まあ昔からしょっちゅうクッキー作れって言われましたから」 「ちょっと、村瀬!」 皆で笑いあってそれぞれ買い出しに向かった。
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