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「でさー、ソイツがさー」
少年は映画のあらすじを友人に説明しようとしている。
「うんうん」
よくいるだろう。あらすじを説明しようとしたら勢いでそのままネタバレしちゃうヤツ。この少年はその類の人間だったようで__
「犯人でさー」
あっ
「あっ」
そして世の中には2種類の人間がいる。ネタバレされても別に気にならない人間とネタバレ絶対殺すマンの2種類だ。例外はない。
「え?」
気づけ
「あ!」
気づいた
「…ぅあ!!」
発言というのは取り返しがつかない。LINEであれば送信取り消し機能があるが、口にはそんな便利は機能がない。
「あーーーーーーー!!!!!」
少年の友人は顔を真っ赤にして激高した。
「おいおれその映画明日みる予定だってさっき言ったよね!」
「ごめん!」
「なら俺の記憶どうにかしてよ!ネタバレ前に戻してよ!」
気持ちは分かるが無茶だ。
「ええ…」
「ならネタバレ罪で訴えるわ!」
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