近づく距離

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 部屋へ背中を押されて入れられると、抱きしめられる。  すぐに?イヤだよ。焦って、声が裏返る。  「亮ちゃん、お腹すいたし。シャワー浴びたいし。着替えもないし」  上から呆れた顔でこちらを見る亮ちゃん。  「全く、相変わらずだな、雫。妹みたいなところも可愛いが、これからは俺好みの女になってもらわないとな」  ため息をつくと、電話をしてコンシェルジュに何か頼んでいる。  ルームサービスの紙を渡されて、何かあるかと聞かれる。  どれも美味しそう。  にまにましていると、また笑い声がして頭を撫でてくる。  「好きなもの何でも頼んでいいぞ。今日は付き合ってもらったからな。お酒はここにあるので大丈夫か?」  よく分からないけど、とりあえず頷いておく。  玄関のブザーの音がして、亮ちゃんが袋を手に帰ってくる。  私に渡してくる。何?  え?下着?ピンクのワンピース。  「着替え、適当に見繕って持ってきてもらったから、それに着替えろ。あと、服は明日着ろよ。今日はとりあえず出たらバスローブで大丈夫だ」  信じらんない。サイズ。どういうことよ。
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