対決

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対決

 月曜日。朝から憂鬱。  とりあえず、エントランスを通り過ぎるときは下を向き、朝早めに出たので誰にも会わない。  一息ついて、フロアに入ると澄ちゃんが待ってましたとばかり、給湯室から出てきた。  「先輩。聞きましたか?営業部の飲みのはなし」  イヤだよー朝から、後輩にいじめられるなんて想定外です。  「……いいえ、特には」  ニタニタ笑い顔やめてってばー。  「気をつけて下さい。先輩のことが話に上がったそうで、1課と2課の営業事務はほとんど敵になりました。私もできる限り、お守りしますが、本当のことを早めに打ち明けて下さいね。そうだ、時田さんと沢渡さんは圏外ということでいいですよね?」  ……なんてことを言うんでしょうか。  「す、澄ちゃん」  先輩の宝田さんが入ってきた。  「おはよう、花崎さん」  あ、何も言わない。良かったー。  「おはようございます」  頭を下げる。  後ろから、崎田課長。  「おはよう、花崎さん。モテモテだったらしいね」  ハー。ダメだこりゃ。  「え?何がモテモテだったんですか?」  宝田さんが聞いてしまう。
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