ライバル登場

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 「ごめん、相変わらず雫のことになると、余裕なくてさ。お前が倒れかかってきたら、感情吹っ飛んで、周りを忘れていた。かなり見られて噂になった。だけど、幼馴染みだということは伝えてあるので、とりあえず沈静化してる。新田も今日からアメリカだ。しばらくは大丈夫だろう」  幼馴染みか……。  間違ってはいないけど、根本的な解決策にはなってないような……。  私のもの言いたげな感じを見て取った亮ちゃんは、手を握ると真っ直ぐ見て言い出した。  「恋仲だということの公表は、もう少し待ってくれ」  「うん。もちろん言わないでいいよ。言わなくても大丈夫だよね」  「……新田が帰ってきたら相談するよ。あいつを振ったということにするとそれはそれで雫が大変だろう」  「……頑張るよ」  「何を頑張るんだ?やめてくれ、また倒れる」  私を抱き寄せると、背中をさすってくれる。  「お父さん達に付き合ってること言ったんだってね?」
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